kajixです。
TPP交渉参加問題のこと皆さんご存知ですか?
TPPとは「環太平洋戦略的経済連携協定」のことで、太平洋を取り囲む加盟国間で自由貿易協定を結び、
自由に貿易する為の障壁を全て取り払うことで、各国の貿易を盛んにするというものです。
障壁を取り払うわけですから、貿易する際に発生する関税が取り払われます。

テレビでは盛んに農業が危ないと報道されていますが、(関税が無い事で安い価格で食品が輸入され国産が売れなくなる)実は危ないのは農業だけではありません。
自由貿易の障壁になるものは全て撤廃される可能性があるので制度も変わります。
たとえば医療保険制度。
日本は医療保険制度があるため、国民健康保険で実際に掛かる費用の3割(もしくは1割)負担で医療を受けることができます。
しかしTPPに参加となると、外国の株式会社が自由に医療に参入できるようにするため、アメリカと同じ自由診療にする
可能性が高くなります。
アメリカの自由診療(自費診療)は日本のような保険制度では無い為、全て自己負担です。
もちろん、自らが医療保険に加入しなければ、莫大な診察料を払う事になります。
※「歯の治療に15万円」「盲腸の手術で200万円」「入院一日100万円」など
アメリカでは個人破産の3割が医療費破産です。
もしTPPに参加すれば、お金の無い人は医療を受けられなくなる可能性があります。

さらに食の安全。
日本の安全基準は貿易の障壁と見なされる可能性が高く、アメリカの安全基準に合わせる事になる可能性があります。
例えば、残留農薬基準の緩和、遺伝子組み換え食品の表示撤廃、狂牛病、口蹄疫、鳥インフルエンザなどが流通するようなるかもしれません。

そもそもTPPで交渉される分野は食の安全などの安全基準や、労働規制、衛生、環境規制、医療サービス、知的財産権、政府調達(公共事業)、金融、保険、投資、法務など24にものぼります。

あらゆる分野でアメリカ基準になり、私たちの生活は一変するわけです。

農業だけとっても、内閣府が出したTPP参加で必要な農家への保障額は3兆円と言われています。
そして、TPP参加による経済効果は2700億円です。
参加による経済効果を農家への保障の方が圧倒的に上回っているのです。
経済効果がこんなに薄く、制度を一変する可能性を秘めているTPP。
間もなく、野田首相はAPECにて交渉参加へ表明してしまいます。
本当に参加するメリットはあるのでしょうか。

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