こんにちは。STです。
前回は野食について書いたので、今回は有毒植物の話をします。

昔から「道草を食う(物理)」ことをしていたため、
街路樹や雑草を見て「あの実は食べられる」「おひたしにすると美味」など
ついつい利用方法を考える習性があります。

では頻繁に物理的に道草を食っているかというと、否です。
既に経験的にOKだと知っているものと、確実に判別できるものだけ手を出します。
何故か? 大抵の植物は有毒か、もしくは利用に知識を要するためです。

植物はキノコに比べれば同定が容易ですが、
水仙をニラと間違える、イヌサフランを行者ニンニクと間違えるといった誤食事件は毎年起きています。
「ちょっと似ている=きっとそうだ」という思い込みは、文字通り命取りとなります。
採取の際には、対象の植物だけでなく間違えやすい植物も一緒に調べ、
自信がなければ手を出さないのが無難です。

「いや、別に道草(物理)しない人間には関係ないよね」と思われそうですが、
直接食べるのではなくとも、メジャーな有毒植物をある程度把握しておくことは有用です。
肌が弱い人は漆の近くを通るだけでもかぶれます。
イラクサの生えた草むらに入る際は長袖必須です。
夾竹桃のように、燃やしたガスさえも有毒なものもあります。

植物について調べると、意外と有毒植物ばかりであることに気が付きます。
朝顔、日々草、紫陽花、鈴蘭…etc。
普段口にする大豆でさえ生食は有毒です。

毒があること自体よりも、適切な扱い方を知らずに扱うことが問題だと個人的には思います。
例えばヨウシュヤマゴボウの実での色水遊びは、作った色水を飲まなければ安全です。
皮膚や服につくとなかなか落ちないので、別の意味での注意は必要になりますけどね。

「自分は判別できている」と思い込まないこと、
有毒だからと言って知識や安全な利用法まで忌避しないこと。
適切に利用したいものですね。

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